くまのめせん 007 [病気と向き合いながらの生き方]

  • 2012/01/19
  • PLANNING

くまのめせん、007です。先月サボりました。。ごめんなさい。
今日で2011年度の2回生の授業が終わりました。フゥー。
2回生のみなさん、おつかれさまでした。そしていろいろと刺激を
いただいてありがとうございました。楽しかったですー。

 

去年はいろいろなことがあり、自分の中でも考え方が大きく変化した
年だったので、話す内容もそれまでの年とは違いました。
1番意識したのは、人生の価値をはかる単位や道具のことでした。

 

僕自身、原発事故を受けて「放射能」という病気と一生つきあっていくことに
なったわけで、何をするにもこいつが負のオーラを出す傍らで生活しないと
いけなくなりました。精神的な問題だけでなく時間と共に肉体も蝕んでいくので、
去年の3月まではなんとなく70歳くらいまでは生きられるかな?それまでに
あんなことして、こんなことして、っておぼろげに考えていましたが、それも
もう今は淡い希望です。今後放射能被害を中和する、除去するような発明が
されることを強く望みますが、僕が生きている間にそれが実用化されるかは
わかりません。

 

そんな中、世の中は相変わらずお金中心で回っています。もちろん資本主義の
中で生きているのでお金がないと衣食住できないので頑張ってお金を稼ぐことに
関しては何も疑わないのですが、生きている価値を判断する手段のほとんどが
お金という世の中の風潮や仕組みが311以降、本当に???になりました。
また、世界の金融状況を見ても昨日までの貨幣価値が今日にはどうなるかわからない
という不安な状況の中で、「働くこと」「生きること」を学生と共に考えることが
必要になったと感じました。単に「就職!」「就職!」とはもう言えなくなりました。

 

人とわかりあえた時、僕はその時間を自分の財産だと感じます。
家族や恋人、友人と、自分がお金の損得ぬきで、いい時間を過ごせたと
自分で感じられる時。将来死期が近づいて思い出せるのは、そんなことなんだろうと思います。

 

お金が関係なくても人が自分を認めてくれる、または自分が人を認めるということを
人は望んでいます。その為には時間が必要です。今まではその時間をお金と関係する時間と
天秤にかけてお金と関係する時間を優先してきたのが現状だと思います。
そうすることが正しいとされていたからです。でも、日本はもうみんなが重病の病気持ちに
なってしまいました。その上でどういう意識で自分と接し、社会と接し、仕事と接するのか。
お金というモノサシが過剰になりすぎて、いたずらに思考を邪魔しているんじゃないか。
そんなことをちょいちょい考えながら、いろんなことを学生に話しました。

 

正解の生き方なんて存在しませんが、学生には、よりよく生きてもらいたいし
幸せを感じられる生き方をしてほしい。そして、「作る」人間として今までの価値にとらわれない
考え方やモノやサービスで自分や自分の周り=社会を盛り上げて欲しい。

 

そのために僕ができることをこれからも考え、伝えていくことができればと思います。


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